3)第一千四百五十六章_重生之坂道之诗
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  時の私には、確かにその感覚があったし、私はその時、まいやんの心に触れた気がしました。私はそれがうれしくてうれしくて、この子を一生、大切にしようと思ったんです。

  それからすぐの、選抜発表で「ガールズルール」のフロント3人に選ばれて、この3人は運命で結ばれているって、強く思いました。これが私が、まいやんとの思い出の中でも、特に大切に大切にしまいながら、今日まで思い続けていたことです。オーディションの日、駅で私を助けてくれたヒーローは、年月がたって、私の大切な人になり、しんどい時は支えてくれて、同い年ならではの、助け合い、思い合える関係がとっても心地よくて、ずっとずっと一緒にいられたらいいのに、と願っていたのに、今日、この日がやってきてしまいました。

  この手紙を読む時、私はどんな顔で読んでいるんだろう。ライブでまいやんに、思いを伝えられているかな。ちょっぴり心配だから、伝え残すことがないように、今、伝えたいと思います。

  まいやん、初めて会う、私のことを助けてくれてありがとう。練習中に1人でいる私を、ごはんに誘ってくれてありがとう。プリンシパルの練習中、「つらいね」って一緒に泣いてくれてありがとう。私がしんどいとき、前を向けるようになるまで待っていてくれてありがとう。

  まいやんの根がいい人なところ、大好きだよ~。まいやんの、においをかぐのも好き。肌を触るのも、ちょっと嫌がられながら、ほくろを数えるのも好き。まいやんのきれいな、通る声が好き。実は怖がりで、私に「先に行って」って言うところも好き。私のことを「さゆりちゃん」って呼んでくれるところ、目が合うと、いっぱいの笑顔になってくれるところ、私のことを「大好きな人」って言ってくれるところ、全部全部、大好きだよ。

  これから先、仕事場で、ライブでまいやんがいないことを想像すると、さみしくてさみしくて仕方がありません。「ぐるカー(ぐるぐるカーテン)」も「おいシャン(おいでシャンプー)」も、いつも横を見たら、まいやんと、かずみん(高山一実)がいるのも大好きだったし、一緒にユニットもたくさんしたよね。でも「シャキイズム」も「ロマいか(ロマンティックいか焼き)」も、これから私は、誰とペアを組んだらいいんだろう。2人でいつも、キラーンて遊んでいたのに、もうできないのかな…さみしいよう。

  さみしくてさみしくて、どうしたら、このさみしさがなくなってくれるのかが分かりません。『こんなこと言われたら、気持ちよく卒業できないよ』って思わせたらごめんね。でも私は、どうしようもなく不器用で、今まで、まいやんがたくさん愛を伝えてくれていたのに、上手に受け取れてなかったような気がしてなりません。あの時もっと、こうしたら良かった、もっとこうしたかったって、ないものねだりはしたくないから、これからは遠慮しない関係になりたいです。

  まいやん、本当に大好きだよ。乃木坂46のために、たくさん頑張ってくれてありがとう。たくさんの人の思いを背負ってくれてありがとう。本当に本当に、お疲れさまでした。松村沙友理

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